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執筆者の写真YUKA KUBOSAKI

親の離婚が与える子どもへの影響とは?年齢別ケアの方法も紹介!(株式会社チャイルドサポート)

離婚の文字がよぎった時、「子どもへの影響」が心配で離婚を踏みとどまったり、子どもへの精神的な影響を考えたりしますよね。そして子どもに離婚を伝えるタイミングなど、迷うことが多々あると思います。


今回の記事では離婚が子どもに与えるメリットやデメリット、また離婚を伝える時のポイントや離婚後の子どもへのケアについて説明します。

とはいえ、2018年の厚生労働省のデータでは、結婚した3組に1組は離婚しているのが今の日本です。


離婚家庭であることで人に何か言われたり、離婚家庭であることがハンデになることはほとんどないと聞きます。とはいえ、お子さんによっては深く心に傷を負うこともあります。

離婚が子どもたちにとってマイナスにならないように親ができることをしっかり考えましょう。



離婚が子どもに与える影響とは?

両親の離婚は、子どもにどのような影響を与えるのでしょうか?

マイナスなイメージが多い離婚ですが、子どもにとって良い影響になる面も多いにあります。メリット、デメリットをそれぞれみてみましょう。


離婚が子どもに与えるデメリット

子どもは両親からの愛情を受けて「守られている」という安心感をもち、人や物への愛情、愛着を正しく形成していきます。

しかし、両親や家族からの愛情が十分でなければ不安を感じたり、愛情に疑問を感じたりしてしまいます。

幼少期に受けたショックは、子どもたちが大人になった後も続いていきます。

しかし家族にとって最良の方法が「離婚」であれば、子どもたちが安心して暮らせる生活を作ることも可能です。


①子どもが「捨てられた」と思い込んでしまう

両親が離婚をすると、親権を取らなかった側の親と一緒に暮らすことがなくなります。そのため、片方の親から「自分は捨てられたんだ」と認識してしまうことがあります。


②離婚に対しての強い反発心を持つ

幼少期に離婚によって自分自身が傷ついた子どもは、「自分は離婚しないぞ」ということを強く思うようになることがあるそうです。


③学費や習い事でできないことが増える可能性

共働きだったら払えたかもしれない、塾の費用や、習い事の費用の工面がひとり親だとできなくなる可能性があります。そんな時はできる限り行政の力などを借りて、可能なことを模索し、工面する必要があります。

離婚が子どもに与えるメリット

もちろん、メリットもたくさんあります!


離婚が家族にとって最良の決断であれば、子どもにとっても大きなメリットになります。

離婚前にDVがあったり、夫婦関係が悪いことが子どもに伝わっていた場合は、離婚した方が子どもの安心に繋がることが多いにあります。


離婚は子どもにとって悪であるというイメージが強いですが、状況によっては良い方向に進む場合もあるということです。


①家族の雰囲気が明るくなる

両親がいつも言い合いをしていたり、悲しんだり怒ったりしている姿を見ることは子どもにとって、非常に辛いことです。

離婚を選択したことで、そのような姿を見ることがなくなることは、子どもの精神的な安定に繋がります。

一緒に暮らすことになった親が明るさを取り戻し、楽しく生活できることは子どもにとってもメリットです。


②伸び伸びと生活できる

両親の不仲を感じながら生活してきた子どもは、無意識のうちに親の機嫌を伺ったり、どちらかが不機嫌になっていないか、など日々気を遣っている場合が多いです。

離婚をしたことで家庭の雰囲気が明るくなれば、子どもも親に気を遣わず子どもらしく伸び伸びとした暮らしができるでしょう。


③自立心や責任感が芽生える

両親の離婚によって、精神的に大きな成長を与えるきっかけになるとも考えられます。

片親を支えたり、兄弟で協力することを学んだり、メンタルが強くなる・・・など、精神的な自立が早くなったり、兄弟の仲がとてもよくなるなど、いい面の話も耳にします。



子どもに離婚を伝えるタイミングは?


いざ離婚を決めても、いつどのように離婚を伝えたら良いのか迷いますよね。

子どもにとっての適切なタイミングはいつなのでしょうか。

子どもに離婚を伝えるべき?

未就学児の子どもは、「結婚・離婚」の意味を正しく理解しているわけではありません。

そのため、そのような言葉は使わず、「ママとパパが話し合って決めたことだよ」「一緒に暮らせなくなったんだよ」などという表現で伝えましょう。もしできるのならば、両親で子どもに伝えることができると良いとも言われています。

子どもがわかるような、そして誤解を生まないような言葉を選んで、できるだけ事実を伝えることが大切です。

子どもに伝えたくない状況であれば、「もう少し大きくなってから話すね」などとし、事実を受け入れられるようになったと感じたタイミングで話すと良いです。


子どもに離婚を伝える時のコツ4つ

離婚をするとき、子どもへの伝え方はとても重要です。

感情的になりすぎず、子どもの心に寄り添った声のかけ方を心がけましょう。


①子どものせいで離婚するわけではないことを伝える

子どもは家庭内で起きていることを自分のせいだと感じてしまうことがあります。

自分のせいだと感じたまま成長してしまうと、精神的な悩みを抱えたり、他者とうまく関われなくなってしまったりする可能性があります。

子どものせいではなく、夫婦の問題で離婚をすることになったと繰り返し伝えていきましょう。


②相手の悪口を言わない

離婚するときは相手への不満や愚痴が溜まっていることもあります。

しかし、子どもにとってはたった一人のお母さん、お父さんです。

自分の好きな親をもう片方の親が悪く言っていたら子どもは傷付きます。また、悪く言われている側を嫌いにならなくてはいけないのか?大好きなままでいてはダメなのか?と、不安になります。

離婚した後でも、子どもの前での相手の悪口はできるだけ避けましょう。


③離婚しても愛情は変わらないことを伝える

離婚をして離れて暮らすことになったら、離れた方の親からは愛情を感じることが、これまでよりも確実に少なくなります。

「離れて暮らすことになっても、これまでと変わらず子どものことを大切に想っていること」「会えなくなるわけではないこと」を伝えましょう。


④子どもに決定権を委ねない

子どもの意志を大切にしようとするあまり、「〇〇はどうしたい?ママとパパが離れて暮らすことについてどう思う?」など、子どもの意見を引き出そうとしてしまいがちです。

しかし、自分の気持ちを両親に伝えられる年齢ではなかったり、その時の自分の発言のせいで両親を傷つけたかもしれない、と後で後悔してしまったりすることがあります。

子どもの意見を聞くことは大切ですが、子どもに決定権を委ねないようにしましょう。



子どもにしてあげたいケア方法


実際に離婚を決めた場合、子どもにどのようなケアをしてあげれば良いのでしょうか?

年齢や精神的な成長、元々の性格や状況によっても変わりますが、ある程度の指針や参考にしてください。

0〜2才の子どもへのケア

まだわからないから大丈夫だと思い込まず、なるべく笑顔で接したり優しい声で話をしてあげたりしましょう。

1才をすぎてからは、なるべく一緒に食事をするなど子どもとの時間を意識して取れると良いですね。

3〜5才の子どもへのケア

幼稚園や保育園に上がると、自分と他人を区別するようになります。

自分にはなんでお父さん(お母さん)がいないのかと聞くようになったり、他の子と違うことに不安を覚えたりするようになります。

こうした幼少期の子どもに対しては、普段通りに接してあげることが一番です。

子どもが片親しかいないことに疑問をもっていたら、子どもに伝える言葉でなるべく嘘をつくことなく話してあげると良いでしょう。

小学生の子どもへのケア

多くの子どもや大人と接し、親と離れた場所にいることも増えてくる時期です。

身も心も成長してきた子どもたちの中には、親の悲しみや苦しみを理解し始める子もいます。

その一方で多感な時期でもあります。

子どもが出すサインを見逃さないように気をつけましょう。

理解できているだろうと思い込まずに、子どもと向き合う時間をしっかりと作り、時には納得のいくまで話し合うことが大切です。

中学生や高校生の子どもへのケア

この時期になると、「親とべったりな子」「適度な距離を取っている子」「親と折り合いが悪くなっている子」など、親子関係はさまざまです。

親の離婚を受け入れられている子、親には言えないけれど話せる友だちとの関係の中で安定できている子、誰にも離せず不安や恐怖を感じている子もいます。

疎外感や孤独を感じないよう、親子で話し合う時間を大切にしましょう。

また、進路についても子どもの意向を聞いてあげることが重要です。

経済的に不安がある場合は元配偶者に相談するなど、離婚したことが原因で選択肢が狭まったと感じさせないように気をつけたいですね。



まとめ

親の離婚は子どもの成長段階によって、さまざまな影響を与えます。

親に気を遣って自分の悲しみや不安を吐き出せないことが多いので、なるべく意識して子どもとの時間をつくったり、会話をする機会を増やしたりするようにしましょう。

マイナスなイメージが多い離婚ですが、子どもにとって悪い影響ばかりではありません。

デメリットに引っ張られすぎず、最適な環境を整えてあげられると良いですね。



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